J1ビザに付帯される健康保険とは?
J1ビザの特徴として、J1ビザを取得する方は、アメリカの健康傷害保険が自動的に付帯されることになります。
というのも、J1ビザを管轄しているアメリカ国務省は、アメリカ滞在中に利用できる健康保険に、必ず、加入することを規定しているからです。
本日のブログでは、J1ビザの豆知識として、知っておいていただきたいこのJ1ビザに付帯する健康保険について、お話をしていきます。
どのような補償内容の保険なのか、補償金額はいくらか、どのような場面で使えるのか?、日本の保険証や海外旅行保険と同じように利用できるのか?など、解説していきたいと思います。
国務省が規定するアメリカ健康保険補償条件
J1ビザを取得する方は、ビザスポンサー団体経由で加入手続きされ、アメリカの健康保険が自動付帯されることになります。スポンサー団体に支払う申請費用の中には、J1ビザ期間中の健康保険代金が含まれています。
というのも、J1ビザを管轄しているアメリカ国務省は、アメリカ滞在中に利用できる健康保険に、必ず、加入することを定めているからです。
そして、以下の補償条件を満たしている健康保険であることも定めていますので、スポンサー団体は、この補償条件を満たしている健康保険プランを保険会社と契約し、参加者の方へ加入手続きを行なっています。
【国務省が定めるJ1ビザ付帯の健康保険補償条件】
・Medical Benefits of at least $100,000 per accident or illness
(一つの事故、治療に対して$100,000/約1000万円の治療費用)
・Repatriation of Remains in the amount of $25,000
($25,000/約250万円の遺体搬送費用)
・Expenses associated with the medical evacuation of the exchange visitor to his or
her home country in the amount of $50,000
($50,000/約500万円の母国への医療搬送するための費用)
・A deductible not to exceed $500 per accident or illness
(一つの事故、治療に対して上限$500/5万円を超えない免責額)
スポンサー団体によって、保険プラン・補償内容は異なりますが、最低限、上記の補償内容がカバーされている保険プランが提供されているということになります。
日本の海外旅行保険でも、治療費用として設定されていることが多い金額ですが、最低、1000万円の治療費用はカバーされているということになりますね。
ちなみに・・・
”日本で海外旅行保険やアメリカで利用できる保険を自己手配するので、このJ1ビザの付帯保険の加入を免除することはできないですか?”と、ご質問を受けることがたまにありますが、残念ながら、免除することができません。
必ず、スポンサー団体が加入手続きするアメリカの健康保険に加入していただく必要があります。
Deductable(免責金額)/Copayment(自己負担額)
アメリカの健康傷害保険の大きな特徴の一つとして、Deductible(免責金額)やCopayment(自己負担額)というシステムがあります。
これは、病院で診察を受けたり、処方箋を受けとる際に、免責金額、自己負担額が設定されている保険プランの場合には、その金額を、はじめに病院や薬局に自己負担で支払うというシステムです。
このような免責金額や自己負担額を設定することにより、月々の保険料を安くできるため、このような自己負担額が設定されている保険プランが、比較的、多くなります。
J1ビザに付帯されているJ1ビザの健康保険にも、この免責金額・自己負担額の設定がありますので、その金額分は、必ず、ご自身で支払いしていただくことになります。
J1ビザの付帯保険の免責金額は、$25〜$100に設定されていることが多いですが、免責金額を設定していない
保険プランの場合もあります。
例えば・・・
免責金額が$50で設定されているJ1ビザの付帯保険プランの場合、風邪や体調不良などで病院に行った際に、
必ず、$50はご自身で支払いをしていただきます。
日本で病院に行くことを考えてみると、風邪などの症状で約5000円を病院に支払いすることを考えると、少々、高いと思います。
J1ビザの付帯保険を利用する場合には、5000円を払ってでも病院に行ったほうがよい症状か、5000円も払うのであれば、市販薬を飲んで、家で静養していた方がよいという場合もあるかもしれないので、ご自身で病院に行く前に判断していただいた方がよいですね。
歯科治療費用
日本の海外旅行保険もそうですが、J1ビザ付帯の健康保険も歯科治療は全くカバーされない対象外の項目ですので、気をつけてください!
そのため、アメリカに来る前に、歯だけは必ず治して来られることを、強くオススメします。
アメリカでの歯科治療はとても高く、日本とは比較にならないぐらい高くなってしまいます。
治療内容によっては、フライト代金を払っても日本に帰国して治療をした方が安いということも多くありますので、なかには、J1ビザ期間中に日本に一時帰国して、歯科治療を受けられる方もいらっしゃいました。
もし、急に歯が痛くなって病院に行かないといけなくなってしまった場合には、保険なしの現金で受診する場合には、キャッシュディスカウントで安い費用で治療してくれる歯医者もあります。
その場合には、事前に歯医者に連絡し、ご自身の歯の状態と治療でどのぐらいかかるのか、見積もり金額を問い合わせしていただいて、できるだけ安く治療してくれる歯医者さんを探していただいています。
ですが、虫歯などがある方もない方は、アメリカに渡航する前に、日本で歯のチェックアップを済ませて、渡航するようにしていただいた方がよいでしょう。
ということで、本日のブログでは、J1ビザに付帯されている健康保険について解説いたしました。
ビザ申請費用の中に12〜18ヶ月間の健康保険代金が含まれているのは、意外とお得だと思います。
特にアメリカの健康保険代金や医療費は、本当に高いですから、ビザ申請手続き費用の2割ぐらいは健康保険代金だと思っていただくと、とても安くアメリカの健康保険に加入できています。
最低、10万ドルの治療費用が補償されていたら、通常の風邪や体調不良であれば十分な医療費ですね。
ちなみに私自身のアメリカでの健康保険は、月$400ほどの支払いをしています。
日本で月40,000円の健康保険料って、ちょっと高くてありえないですよね?
この保険代金以外に、免責額が設定されているプランで$6000までは自己負担しなければいけません。
これでも一番安いプランに加入しているのですから、アメリカの医療費はおかしくなっています。
月に$400支払って、$6000は自己負担する保険プランですから、気軽に病院にもいけませんが、万が一の大きな事故や手術などで莫大な医療費がかかった場合に備えてのプランだと思って加入していますが、そのため、アメリカでは、自分自身で健康管理を整えることが一番大切ですね。