だいぶ久しぶりの更新になってしまいました。
アメリカ研修、インターンシップのJ-1ビザエージェントの安斎です。

日本は新しい元号の令和時代が始まり、そしてゴールデンウィーク10連休中で
なんともおめでたい雰囲気を満喫中ですね!

以前にもこのブログに掲載したことがあるトピックですが、お問い合わせをいただくことも多くありますので、前回のブログ内容に少し情報を更新しておきたいと思いましたので、再度、ブログに掲載させていただきます。

そのトピックが、、、、
「アメリカでOPTを終了した後にJ−1ビザを申請することはできますか?」


最初にアメリカのOPTを知らない、何かわからないという方もいらっしゃると思うので、まずは、OPTのご説明から。

OPT(Optional Practical Training) とは・・・

以下は、アメリカ移民局USCISのオフィシャルサイトからの引用文です。

Optional Practical Training (OPT) is temporary employment that is directly related to an F-1 student’s major area of study. Eligible students can apply to receive up to 12 months of OPT employment authorization before completing their academic studies (pre-completion) and/or after completing their academic studies (post-completion). However, all periods of pre-completion OPT will be deducted from the available period of post-completion OPT.

日本語で要約すると、OPTとはF-1学生ビザで滞在されている学生が、今まで学んだ専攻分野に関連した仕事をすることを一時的に許可される就労許可のことです。OPTでは、最長12ヶ月までアメリカでの就労が許可されます。

基本的にアメリカのアカデミックな専門学校、コミュニティカレッジ(公立短大)や大学、大学院を修了された学生の方が、このOPTを取得することができます。

そして、この12ヶ月間のOPT終了後も引き続き、同じ会社で働き続けたい、また企業もその方に働いてもらいたいという場合に、働けるステータスがない!という問題に直面することになります。

最近のアメリカ就労ビザ事情ですが、以前はOPT終了後に就労するためのビザとして、広く利用されていたH-1bビザ(専門職、スキル向け就労ビザ)ですが、トランプ政権下になり、このH-1bの条件や審査がより厳しくなり、現在は申請しても許可が下りない、また学歴も大学院以上で高年収が企業から約束されているような専門職の方でないと、許可が下りなくなっています。
そのため、申請しても許可が下りない可能性が高いという状況から、多くの日系企業ではH-1bビザのスポンサーをしない方針になってきています。

そんな時に良く検討されるのが、OPT終了後にJ−1ビザを申請できないか?ということです。

答えから言うと、OPT終了後すぐにJ−1ビザを申請することは非常に難しいです。難しいと言うことは、決して禁止されている訳ではありません、が、簡単ではありません。
OPT終了後にJ-1ビザを申請する場合、一度、日本に帰国して、必ず米国大使館、領事館にてビザ申請面接を受けていただく必要がありますので、面接でのビザ却下のリスクも非常に高いですし、そもそもJ−1ビザの趣旨にはそぐわない点もあります。

OPTと言うのは、上記にも記載している通り、Optional Practical Training、日本語で言う実務研修って感じで、J-1ビザのTraining/Internshipカテゴリーも同様にPractical Trainingになるので、同じ実務研修を連続して何年間もやる必要ないだろうと言うのが指摘ポイントです。
そのため、よほど継続して1年以上も同じ分野で実務研修を行う適切な理由がなければ、許可がおりにくくなります。
また、J−1ビザのTraining/internshipは、Cultural exchange・異文化交流が目的の一つにも入るので、OPTを許可されていると言うことは、アメリカで滞在生活をすでに数年以上経験をしていることになりますので、もう十分異文化交流はしているのだから、必要ないでしょと言うのも別の指摘ポイントになります。

そしてもう一つ、重要なポイントとして、日本人でアメリカに留学してOPTを取得している方は、日本で高校卒業後にアメリカの短大や大学に進学している方が多く、そうなるとJ-1ビザの申請条件である研修分野に関連する職歴がないため、J-1ビザの申請条件を満たすことができませんので、J-1ビザを申請することができないということです。
J-1ビザの申請条件の規定として、アメリカ国内での学歴はカウントされないので、アメリカ国外での最終学歴が、高卒・専門卒以上の方は、研修分野に関連したアメリカ国外での職歴が最低5年必要になります。
そもそもこの条件を満たすことができないOPT終了者の方が多くいらっしゃるので、OPT終了後にJ-1ビザの申請をすることが出来ない理由でもあります。

以上のポイントから、OPT終了後にJー1ビザを取得することは非常に難しいので、別のビザを検討していただくか、数年ほどアメリカを離れて職歴を積んでから、J−1ビザ申請をされることをおすすめしています。

その際、どのぐらいアメリカを離れていた方が良いですか?と言う質問もされますが、上記のように日本での最終学歴が高卒の方の場合、J-1ビザ申請条件として最低5年の職歴が必要になりますので最低5年は必要ですし、日本で職歴がある方、また日本での最終学歴が短大、大卒以上の方でも、やはり最低3、4年ぐらいはアメリカ国外に滞在していただいた方がビザ却下などの懸念リスクは少なくなると思います。

J−1ビザに関するご相談は、いつでもお気軽にウエブサイトのCONTACT USよりご連絡くださいね!